研究背景とその目的
近年、日本における病院外での心停止患者さんの社会復帰率は大きく改善しています。しかしながら、患者さんが搬送された病院で行われる集中治療の実態ならびに有効性については十分に検討されていないのが現状です。
今回、我々は病院外で発生した心停止患者さんの病院到着後の集中治療に関する蘇生記録ならびに社会復帰に関係すると思われる検査所見を登録し、病院での集中治療の効果を検討することを目的としております。
調査の内容
病院での診療記録(カルテ)から、院外心停止患者さんに関する治療経過を、データベースとして登録します。
予測される危険性及びその対応
診療記録の確認調査のみであり、治療内容に影響を及ぼすことはありません。また、研究の参加に伴う危険はありません。
研究参加者にもたらされる利益及び不利益
この研究は、今後の院外心停止患者さんへの治療効果の改善に役立てるために行うものであり、患者さんに対して直接の利益・不利益はありません。
費用負担および謝礼
また、研究に参加していただくにあたり、費用負担や謝礼はありません。
プライバシー、個人情報の保護に関すること
この研究で得られた結果は、大学内や専門の学会、学術雑誌で発表されることがありますが、個人情報保護法と疫学研究に関する倫理指針に基づき、研究に利用させて頂く上で、個人情報は厳重に管理致します。患者さん個人に関する情報(氏名・年齢・連絡先など)が外部に公表されることは一切ありません。
ご協力の拒否について
この研究に、ご自分やご家族のデータが使われることを拒否される場合は、治療を受けられた病院の研究担当者にご連絡下さい。たとえ、協力を拒否されても、治療を受けられた病院での今後の診療になんら不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、研究結果を破棄できないことがあります。この場合でも個人が特定されることはなく、個人情報は保護されます。
平成26年4月1日
日本救急医学会「院外心停止例救命のための効果的救急医療体制・治療ストラテジの構築に関する学会主導研究推進特別委員会」